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PTSD(心的外傷後ストレス障害)

つらい体験の記憶が、今も心と体を苦しめ続けています


PTSD(心的外傷後ストレス障害)とは

PTSDとは、災害、事故、暴力、虐待など、生命の危険を感じるような強い恐怖体験の後に生じる心の病気です。通常は時間とともに回復していくはずの心の傷が、1か月以上経っても癒えず、フラッシュバック(突然その時の記憶がよみがえる)、悪夢、過度な警戒状態などが続き、日常生活に大きな支障をきたします。
出来事の直後から症状が現れることもあれば、数か月後に遅れて発症することもあります。真面目で責任感の強い方、過去につらい体験がある方に生じやすい傾向があります。
適切な治療により、多くの方で症状の改善が期待できます。放置すると、うつ病やアルコール依存症などを併発するリスクが高まるため、「時間が解決する」と我慢せず、早めの相談が回復への第一歩となります。

  • 突然あの時の光景や音が生々しくよみがえる(フラッシュバック)
  • その出来事に関する悪夢を繰り返し見て、夜中に目が覚める
  • 事故や事件を思い出させるものを避けて、外出できなくなった
  • 常に警戒していて、ちょっとした物音にも過敏に反応してしまう
  • 感情が麻痺したように感じられ、喜びや楽しさを感じられない
  • イライラや怒りっぽさが増し、些細なことで激しく反応してしまう

治療

PTSDの治療では、まず安全な環境を確保し、十分な休息をとることが大切です。その上で、心理療法と薬物療法を組み合わせて行います。

心理療法では、トラウマに焦点を当てた認知行動療法(TF-CBT)が最も効果的とされています。特に持続エクスポージャー療法(PE)や認知処理療法(CPT)は、国際的にも推奨される治療法です。安全な環境の中で、少しずつトラウマ記憶に向き合い、その意味づけを変えていくことで、症状の軽減を目指します。EMDR(眼球運動による脱感作と再処理法)も有効性が確認されています。

薬物療法では、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)を中心に使用します。不眠や悪夢に対しては、適宜睡眠薬を併用することもあります。過覚醒症状が強い場合には、抗不安薬を短期間使用することもありますが、依存性に注意しながら慎重に用います。

治療には時間がかかることもありますが、焦らず一歩ずつ進んでいきましょう。

つらい体験をされた後、一人で抱え込んで苦しんでいませんか。その症状は、あなたが弱いからではなく、誰にでも起こりうる自然な反応です。専門的な治療を受けることで、確実に回復への道が開けます。あなたのペースを大切にしながら、一緒に歩んでいきましょう。いつでもお気軽にご相談ください。

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