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強迫性障害(強迫症)

頭から離れない考えと、やめられない行動に苦しむ病気


強迫性障害(強迫症)とは

強迫性障害とは、自分でも不合理だとわかっているのに、ある考えやイメージが頭から離れず(強迫観念)、それを打ち消すために特定の行動を何度も繰り返してしまう(強迫行為)状態が続き、日常生活に大きな支障をきたす病気です。
 きっかけははっきりしないことも多いですが、ストレスや生活環境の変化、完璧主義的な性格傾向が関連することがあります。はじめは軽い不安や確認行為でも、それを繰り返すうちに症状が強まり、何時間も儀式的な行動に費やすようになることがあります。真面目で几帳面な方に多い傾向があります。
 適切な治療により症状のコントロールが可能で、多くの方が日常生活を取り戻せます。ただし放置すると慢性化し、うつ病を併発することもあるため、早めの受診が重要です。

  • 汚れや菌が気になって、何度も手を洗ってしまう
  • 戸締まりや火の元を何度確認しても、不安が消えない
  • 物の配置や順序にこだわり、完璧に整えないと落ち着かない
  • 誰かを傷つけてしまうのでは、という考えが頭から離れない
  • 特定の数字や手順を守らないと、悪いことが起きると感じる
  • 確認や儀式的な行動に何時間もかかり、生活に支障が出る

治療

強迫性障害の治療は、認知行動療法の一つである曝露反応妨害法(ERP)が第一選択とされています。これは、不安を引き起こす状況にあえて身を置きながら、強迫行為を行わずに我慢する練習を繰り返すことで、不安が自然に収まることを学んでいく方法です。

 薬物療法では、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)が有効です。フルボキサミン、パロキセチン、セルトラリンなどが使用され、通常よりやや高用量で、効果が出るまでに8〜12週間かかることがあります。三環系抗うつ薬のクロミプラミンも選択肢の一つです。

 これらの治療を組み合わせることで、より高い効果が期待できます。症状の程度に応じて、外来での段階的な治療を行っていきます。

「わかっているのにやめられない」というのは、決して意志の弱さではありません。強迫性障害は適切な治療で改善できる病気です。一人で抱え込まず、どうぞ安心してご相談ください。症状に振り回されない生活を、一緒に取り戻していきましょう。

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